トヨタのハイブリッドカー「アクア」は、燃費性能とコンパクトなデザインで多くのドライバーから支持されています。
初代アクア(NHP10型)から新型アクア(MXPK10/MXPK11型)への乗り換えを検討している方も多いのではないでしょうか。
そこで気になるのが、初代アクアで使用していたスタッドレスホイールセットが新型アクアでも使えるのかという点です。
こちらの記事では、初代アクアと新型アクアのタイヤ・ホイールの仕様を比較し、互換性について詳しく解説します。
初代アクアと新型アクアのタイヤ・ホイール仕様の比較
まずは、両モデルのタイヤサイズやホイールのスペックを確認しましょう。
アクアには、2つの型があり、タイヤ・ホイールサイズが異なります。
アクアの型式に関しては以下の記事を確認してください。
初代アクア(NHP10型)のタイヤ・ホイール仕様
初代アクアは2011年に登場し、コンパクトなボディと優れた燃費性能で人気がありました。
アクアのグレードによってタイヤとホイールのサイズが異なります。
- グレードL(前期型)
- タイヤサイズ:165/70R14
- ホイールサイズ:14×5.0J
- オフセット:+45mm
- PCD(ピッチサークル径):100mm
- ホール数:4穴
- ハブ径:54mm
- グレードS、Gなど(前期型)
- タイヤサイズ:175/65R15
- ホイールサイズ:15×5.5J
- オフセット:+45mm
- PCD:100mm
- ホール数:4穴
- ハブ径:54mm
- グレードG(後期型)
- タイヤサイズ:185/60R15
- ホイールサイズ:15×5.5J
- オフセット:+45mm
- PCD:100mm
- ホール数:4穴
- ハブ径:54mm
アクアの前期と後期でタイヤ・ホイールサイズが異なります。
新型アクア(MXPK10/MXPK11型)のタイヤ・ホイール仕様
2021年に登場した新型アクアは、ボディ剛性や衝突安全性能の向上し、走行性能や安全性が向上しています。
グレードによってタイヤとホイールのサイズが異なります。
- グレードB
- タイヤサイズ:175/70R14
- ホイールサイズ:14×5.5J
- オフセット:+45mm
- PCD:100mm
- ホール数:4穴
- ハブ径:54mm
- グレードX、G
- タイヤサイズ:185/65R15
- ホイールサイズ:15×5.5J
- オフセット:+45mm
- PCD:100mm
- ホール数:4穴
- ハブ径:54mm
新型アクアのスタッドレスについては以下の記事を参考にしてください。
互換性の検証ポイント
初代アクアのホイールセットが新型アクアに適合するかどうかを、各ポイントごとに詳しく検討していきます。
ホイールとタイヤの互換性を確認する際には、以下のポイントが重要です。
PCDとホール数
PCD(ピッチサークル径)とホール数は、ホイールが車両に取り付けられるかどうかを決定する基本的な要素です。
- 共通点:初代・新型アクアともにPCDは100mm、ホール数は4穴で一致しています。
- 結論:取り付け自体は可能。
PCDとホール数:PCD(Pitch Circle Diameter)はホイールボルトの配置円の直径を示し、ホール数はボルト穴の数を表します。初代アクアと新型アクアはどちらもPCD100mm、ホール数4穴で共通しています。
ハブ径
ハブ径は、ホイールの中心穴の直径で、車両のハブボルトに対する適合性を示します。
- 共通点:ハブ径も両モデルで54mmと同じ。
- 結論:ハブリングなどの追加部品は不要。
ハブ径:ハブボルトに対するホイールの中心穴の大きさ。ハブ径が一致していないと、ホイールが適切にセンターに装着されず、振動や安全性の問題が生じます。
両モデルともハブ径は54mmで同一です。
オフセット
オフセットは、ホイールの取り付け面がホイールの中心からどれだけずれているかを示す値で、ホイールが車両の内側または外側にどれだけ寄るかを決定します。
- 初代アクア:+45mm(14インチは+39)
- 新型アクア:
- グレードB、X、G:+45mm
- グレードZ:+50mm(16インチ,17インチ)
- 結論:
- グレードB、X、G:問題なく使用可能。
- グレードZ:5mmの差があるため、注意が必要。
オフセット:ホイールの取り付け面がホイールの中心からどれだけずれているか。オフセットが異なると、タイヤが車体の内側や外側に寄り、干渉やはみ出しのリスクがあります。
初代アクアと新型アクア(グレードB、X、G)のオフセットは+45mmで共通していますが、グレードZのみ+50mmとなっています。
また、14インチ車はオフセットが異なります。
ホイールサイズ(リム幅)
リム幅は、タイヤの装着適合性やホイールの強度に影響を与える重要な要素です。
- 14インチホイール
- 初代:5.0J、5.5J(Lグレードが5J)
- 新型:5.5J
- 15インチホイール
- 両モデルともに5.5J(一部グレード5Jあり)
- 両モデルともに5.5J(一部グレード5Jあり)
- 結論:
- 14インチ:リム幅が0.5J狭いが、許容範囲内であれば使用可能。ただし、タイヤの適合性を確認。
- 15インチ:使用可能。ただし、タイヤの適合性を確認。
ホイールサイズ(リム幅):タイヤの適合性に影響します。リム幅がタイヤに適合していないと、タイヤが正しく装着できず、性能や安全性に問題が生じます。
タイヤサイズ
タイヤサイズは、車両の走行性能、燃費、メーター表示などに直接影響します。
- 14インチタイヤ
- 初代:165/70R14
- 新型:175/70R14
- 15インチタイヤ
- 初代:175/65R15、185/60R15
- 新型:185/65R15
- 結論:
- タイヤの外径や幅が異なるため、タイヤの交換が必要。
タイヤの外径や幅が異なるため、初代アクアのタイヤを新型アクアにそのまま使用することは適切ではありません。
タイヤ外径が異なると、スピードメーターの誤差や車両の電子制御システムへの影響が生じる可能性があります。
そのため、タイヤの交換が必要となります。
結論:使用可能かどうか
以上の検証ポイントを踏まえると、初代アクアのホイールセットは、新型アクアに流用可能な場合があります。
ただし、いくつかの注意点があり、タイヤサイズの変更や専門家への相談が必要になるケースもあります。
以下、それぞれのケースについて詳しく解説します。
※記載のサイズを装着していない場合もありますので、装着前に確認をしてください。
初代アクア14インチホイールセットを新型アクア(グレードB)に使用する場合
初代アクアの14インチホイールセットを新型アクアのグレードBに使用する場合、物理的な取り付けは可能です。
これは、PCD、ハブ径、ホール数、オフセットが両モデルで同一であるためです。
しかし、リム幅が初代では5.0J、新型では5.5Jと異なります。
リム幅が狭いことで、指定されたタイヤサイズ(175/70R14)を装着した場合に適正なフィット感が得られない可能性があります。
そのため、安全性や走行性能に影響を及ぼすリスクがあります。
- ホイール:リム幅の差(5.0J vs 5.5J)はあるが、取り付け可能。
- タイヤ:165/70R14(初代)から175/70R14(新型)への変更が必要。
- 対応策:ホイールはそのまま使用し、タイヤを新型のサイズに交換。ただし、リム幅が狭いため、タイヤメーカーの適合リム幅を確認し、問題がないかを確認しましょう。
基本的には、14インチの5.5Jのホイールセットを購入するのがベストです。
初代アクア15インチホイールセットを新型アクア(グレードX、G)に使用する場合
初代アクアの15インチホイールセットは、新型アクアのグレードX、Gでの使用ができます。
両モデルともにリム幅が5.5J、オフセットが+45mmで一致しており、PCDやハブ径も同じです。
しかし、タイヤサイズが175/65R15、185/60R15(初代)から185/65R15(新型)に変わっています。
タイヤの外径や幅が異なるため、そのままでは使用できません。
- ホイール:同じリム幅とオフセットで問題なし。
- タイヤ:175/65R15(初代)から185/60R15(新型)への変更が必要。
- 対応策:ホイールを流用し、タイヤを新型のサイズに交換。これにより、車両の指定サイズに適合し、安全な走行が可能となります。
新型アクアに対応する15インチのホイールセットを選ぶのがベストです。
注意点とおすすめの対応策
初代アクアのホイールセットを新型アクアに流用する際には、いくつかの注意点があります。
これらを理解し、適切な対応を取ることで、安全かつ快適なドライブを実現できます。
タイヤの交換
初代アクアと新型アクアでは、タイヤサイズが異なる場合があります。
そのため、ホイールを流用する際にはタイヤの交換が必要になることが多いです。
- タイヤ外径の違い:外径が異なるとスピードメーターに誤差が生じます。
- おすすめ:ホイールを流用し、タイヤは新型アクアの指定サイズに交換。
ベストなのはホイールセットで新型アクアに適応するものを選ぶことです。
車検適合性
タイヤやホイールのサイズ変更は、車検適合性にも影響します。
不適切なサイズの装着は、法令違反となり罰則の対象となる可能性があります。
- 保安基準:タイヤやホイールがフェンダーからはみ出すと違法となります。
- 専門家への相談:不安な場合はディーラーやタイヤ専門店で確認。
車検対策のポイント
- フェンダー内に収まるか確認:タイヤとホイールが車体からはみ出していないかを確認します。
- スピードメーターの誤差:タイヤ外径の変更によるスピードメーターの誤差が法定範囲内(±5%)であるかをチェックします。
- 構造変更申請の必要性:大幅なサイズ変更を行う場合、陸運局での構造変更申請が必要になることがあります。
保険と保証
車両の保証や保険適用にも影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
- 保証対象外の可能性:メーカー指定外のタイヤ・ホイールを使用すると、保証が受けられない場合があります。
車体からのはみ出しなど、車検に通らない仕様の場合は、ディーラーに入庫できない場合もあります。
まとめ
初代アクアのホイールセットは、新型アクアでも使用可能ですが、サイズによります。
初代アクアと2代目アクア(新型)では、タイヤサイズが異なるため、タイヤの交換が必要です。
- 14インチホイール:リム幅の差に注意しつつ、タイヤを新型のサイズに交換。
- 15インチホイール:ホイールはそのままで、タイヤを新型のサイズに交換。
安全性と法的適合性を確保するために、装着前に必ず専門店で確認しましょう。
あなたの新しいアクアライフが安全で快適なものとなりますように。
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